ザクッザクッ… 雪をかく音が 少し離れたところまで 聞こえる。 あたしは いつも、 夢から覚めると 泣いていた。 なぜか わからない。 必ず同じ夢をみる。 追いかけても 追いかけても 手を すりぬけてゆく その人――――― 捕まえたと 手をつかむと あたしに 孤独を残して 消える その夢の繰り返し 夢から 覚めたあたしは 孤独を 思い知らされる 毎日の繰り返し