はぁ…本当は頭痛とかないけど…何か気分のらない。
ごめんね…ちま。
保健室のベッドに寝ようとした。
すると、誰か横に寝てる!?
えっ?誰!!
「んっ?」

「誰!?」

藤岡クン!?
布団がめくられた。
「キャッ…」
私はビックリして悲鳴をあげてしまった。
「島倉さんっ…ごめんっ」
「いやっ…別に…」
藤岡クンはかなり興奮している様子だった事がわかった。
「お…おれ…あっちいこっか?」
「藤岡クンが先に寝てたんだし、いいよ こっちこそごめんね」
「いやぁ…俺こそ」
「じゃーね」

「島倉さん待って!!」
そういって、急に背後から抱きしめられた。
私はなぜかわからないけど今までの我慢のように涙があふれてきた。
「俺、やっぱ、好き…島倉さんの事、絶対に幸せにしてみせるし、毎日笑わせてあげるから…」
藤岡クンの声もまるで泣いているかのようだった。
「ごめ…ん…今更迷惑だよな…」
あぁ、もうだめだ。
自分の気持ち隠しきれないよ…
ここまで自分の気持ち伝えてくれる人、ここまで自分に正直な人なんて…もういないよ。
バカ正直者なんだから…
「す…すきだよ」
「えっ?マジ?」
「名前は言えないけど、あの手紙書いたの私じゃないの」
「え?」
「言おうと思ってたけど言えなくて…」
「ありがとう」
そう言って、最高の笑顔で強く、強くギュっとしてくれた。
とても安心して、眠りそうだった。


私にはもう、この人しかいない。
私のために涙を流してくれたね。
私のために笑ってくれたね。
私のために必死になってくれたね。
私のために変わってくれたね。
本当に本当に巡り会えた運命に感動しています。
私は彼からはたくさんのものをもらいました。


その後 ひよりとは仲直りをしました。
彼女から謝ってきて 私達を応援してくれています。

時期は合唱コンクール間近。

夢のまた夢を
人はみてるけど
愛する事だけは
いつも時代も
永遠(とわ)のものだから…

END…