俺は、颯と撮った写真を見た。

「……あのさ、笑ったら?」

兄貴が死んでから数日後、久しぶりに学校に行った俺に、颯は言った。


「……悲しいなら、笑わなきゃ」

「……い」

「え?」

「……さい、うるさい!」

何で悲しいのに、笑わなきゃいけない?

そんな簡単に言うな。

大切な人だったんだぞ?



「だからこそ、笑わなきゃ……」