気弱い感じで不良少年に向かっていく。まだあたしに気付いてない?
 「あっあの・・・」
  気弱い自分がやけに悲しかった。

「何?オレの時間邪魔しないでくれない?てかどけよっ」
   怖いんですけどーーー昨日のさわやか少年ではない
というより昨日より格好チャラいし耳にピアス開けてるし髪は染めてるし・・
  なんなの!?昨日との変わりようは・・やっぱ2重人格だわ・・
でもっ!ここで食い下がっちゃだめよね!
  今度は気弱い感じをなくして元気に私はこう言いました。
「え?覚えてないの?昨日あなたあたしに姫とか僕とか言って正体がバレたから付き合おうって言ったじゃなないですか!あなた涼太さんですよね?」
 同級生なのに敬語!
絶対自分キモかったよね・・・。

「は?なんで敬語なの?意味わかんないんですけど~てかオレ昨日学校来てねーし~まあオレの名前は涼太だけど~僕とか使わなっ・・・」
 最後の言葉を言いかけたとたん。
ガシっと腕を掴まれ
「その男どんなんだった!?」
 なんだこの男。どんな男だったって・・君の事なんじゃないの?
言おうとしたけど怖くて言えなかった。同級生にビビるあたし。そんな事口が裂けても言えないっ!
「あなたと同じ顔しててでも香水のにおいは違ってあっちの方がもうちょっとさわやかだったといいますか・・」 
 って!あたしこの人の香水は嫌だみたいな言い方してるし!
「オレの香水そんなに気にいらねーかよ!さわやか・・・。!!!!」
ドドドドー。
ん?走って行っちゃった・・・。
  なんなんだ? 最近おかしい人に会いすぎなんですけど・・・?

あっ里佳の所に戻らなきゃ。
 里佳とご飯食べてる時ふと思った。
 あの時あいつの事追いかければよかったなあー
名前も知らないし。あの人はなんなの?さわやか?不良?
もしかしてあたしの夢!?
 真相を知るのはもう少しあとだった。