「ここですわ」

車が止まった先には・・・見慣れた豪邸・・?
 もしかして・・・?

私予想的中。

「わたくしの好きな人は・・涼汰様ですわ」
さっきまで悲しげな顔してた桃子は急に一転して私を睨んだ。

「わたくし。知っていますの。あなた涼太様と宗太様となにか勝負しているそうで・・」
そういってあたしの体をジロジロ見てきた。

「なっなんなのよっ!」
桃子に背を向けると

「そのルックス、顔・・それにあの2人はあなたとは世界が違いすぎるの。家はあの有名な御園グループの貢献者なのよ。なんであなたみたいな人の相手をしているのかしら?」
 桃子はあきれた様にしゃべる。

「聞きたいのはこっちの方よ!協力しろって言ったから来てあげたのになにその態度!」

・・・あっ本音が・・・。
あんなに言われて食い下がる奴じゃないぜ。あたしは。

「とにかく こちらに来なさい」

 桃子が冷静にそういった瞬間ドアが開いた。
しょうがなくあの2人が待つ豪邸に行くことになった・・。

まさか桃子が涼太の事を好きだなんて・・・。
え?あたし動揺なんか・・・。


バタンッ


そう思っていたやさき地面に転んだ。


「まさかあなた動揺しているのかしら?もしかして涼太様の事お好きなの?」
 高らかに笑う桃子の声は正直むかついたが・・・
動揺してたのは図星かも・・・
 あたし何やってんだろ・・・


静かに豪邸の家のドアが開いた。