変なゲームを宣告させて一週間。
２人からまったくといっていいほど連絡がない。
別に期待してたわけじゃないけど・・・。

とぼとぼ歩きで学校に行くとクラスがざわめいていた。

「あ～ちょっとごめんね！」
混雑する人をかきわけて教室に入るとクラスの情報発信女、優があしたに話しかけてきた。
「ねぇーーー今日うちのクラスに転校生くるらしいよ！詳しく話すと長いんだけど簡単に言えばまあ・・・美人らしい！」
どっから優は情報を仕入れてくるのだろうか？

「そうなんだ！めっちゃ楽しみなんですけど～★」
別に楽しみではなかったが一応愛想笑いしておいた。

「美人とか・・つよぽん・・とられたらどうしよう～」
つよぽんとは里佳の彼氏。剛志。ちょっと髪が茶色でかっこいい男の子。
そんな彼氏がいて羨ましいよ・・（泣）。

「大丈夫！剛志くんは里佳を見放しません！」
　きっと見放さないだろう。里佳は相当の束縛魔だから★

「だといいけど・・あっ先生。」
その一言でみんな一斉に静まり返り席についた。

お待ちかねの一言。
「今日は新しい生徒を紹介する。みんな仲良くするように」

トンッ
靴を履きそろえて教室に入ってきたのは・・女の子だった。
　顔は・・白くまるでお姫様みたいで・・。
うちの学校はもとから制服がかわいいがその子が制服を着るとなぜかドレスに見えるほどだった。女のあたしでも惚れるくらい。

先生のでは自己紹介をから始まりその子の自己紹介が始まった。
「花園桃子。好きな食べ物は楊貴妃がこよなく愛していたライチ。嫌いな食べ物は納豆。特技はクラシックバレーや華道ですわ」
　【わ】まさにお姫様！いやお嬢様。あたしが昔宗太に言われていたあだ名に比べればなんだか恥ずかしくなってきた。

桃子の自己紹介が終わると男子はもちろんクラスの皆が拍手して迎えていた。

　このおんながまさかあたしの人生に支障をみたす奴になるなんて思ってなかった。
ただあの時は「とってもかわいいお姫様」ぐらいしか・・