「いや、少し心当たりがあるから。放課後、図書室で待て」


命令口調で言われた。


仕方なく、放課後図書室に行こうとした。


図書室の本の香りは好きだ。


少し古臭い匂いや、埃の臭いもある。


しかし、心が安らぐんだ。


小学生のときは、よく図書室や図書館に行った。


いつから、行かなくなってしまったのだろう。


「本、借りますか?」


少女の声で、我に返った。