★★★
里沙の家につき靴をぬいであがる。

ほんのり香水みたいな匂いがした。


「ママぁー!お客さんだよー」

奥から里沙の母らしき人の返事がきこえた。


どこかできいたような…

いや そんなわけない。

「琉心いくよー」

そう言って里沙は俺の腕を引っ張る。


そしてドアを開けてリビングらしい部屋に入った。

里沙の母親が俺に近づき

「いらっしゃい」


とにこやかに言う。

でも俺は笑えない。


「おばさん…?」

「え?」

じっと俺をみる里沙の母親


いや…この人は…

苺花の母親だ…。

ずいぶん久しぶりにみたがまちがいない。


「もしかして 琉心くん…?」

おばさんは半信半疑に問う。