「ここはね……私の思い出の場所なんだ…」

オレが聞こうとした事がわかってたかのように藍がこたえた。

「あたしがまだ小学校4年生の時の話しなんだけど、あたしにはお兄ちゃんがいたんだ。 お兄ちゃんの事がすっごい好きで、いつもくっついて歩いてた。」

お兄ちゃんがいたなんて初耳だ。

そのまま藍は楽しそうに話しはじめた。