「美夜、好きだ。」
「…あたしも好き…」
「絶対に離さないから。」
「うん…あたしも湊を離さない。」
「美夜は俺のだから。」
そんな湊の甘い台詞にドキドキする。
「うん…」
あたしがそう言うと、一瞬ギュッと抱き締める力が強くなり、湊が名残惜しそうにあたしから離れて手を握った
「よし!!じゃ、帰るぞ!!」
「うん!!」
「あぁ〜!!腹減った!!今日の夕飯なんだろうな!!」
「あ、あたしおばさんの手伝いする!!湊もやろうよ!!」
「え〜俺料理出来ねぇもん。」
そんな他愛のない話をしながら帰った。
こうして初のアメリカのデートは終わった。
『絶対に離さないから。』
湊が何気なく言ったこの言葉。
その意味を知るのは、もう少し先の話になる。