光に包まれた後、あたしは自分のベッドの上で目が覚めた。
隣には、犬のマコトがすやすやと眠っていた。
やっぱりあれは夢…?
だよね…。
マコトが人間になんてなるわけ無いじゃない。
きっと、凄く長い夢でも見てたんだよ…。
あたしはベッドから降りて、ふと左手に目をやった。
その薬指には、蝶の飾りがついた、キラキラ光る指輪…
「ワン!」
横には、嬉しそうに尻尾を振る犬のマコト。
あれは…本当だったの?
夢ではなかったの?
頭が混乱してきた。だけど、結果的にどっちでも良かった。
あたしは昨日のマコトの言葉を思い出した。
―犬のマコトを愛して?―
「マコト…」
あたしはマコトの頭を撫でた。
「愛してるよ」
マコトは嬉しそうに目を細めた。