マコトに半ば無理矢理手を引かれてお店に入ると、マコトは膨らんだ財布を取り出した。
「てかアンタ…何で財布なんか持ってんのよ!?」
「あぁ、ぼくを人間にしてくれた時にサンタさんが置いてってくれたんだ」
どんなサンタさんよ…
日本に現金を置いてくサンタがいるのね…
「里衣ちゃん、この中から早く選びなよ。ぼくがプレゼントするから!」
は…?
「で…でも…」
「早くしないとぼくが選んじゃうよ?」
そんなこと言われても…
「いくらあたしが機嫌悪くしたからって、そこまでは…」
「決めた!これにしよう!」
聞けよ、人の話!
マコトが手に取ったのは、蝶の飾りがついた指輪だった。