マンションに戻ると、キョウはジャックに尋ねた。

「人間の姿で、過ごしたい?」

ジャックはこくりと頷いた。

私はそれにホッとする。

「ユリア?ちょっと魔界に行って来るから一人で留守番しててね」

サラっというと。
私が頷く前にパチリとキョウが指を鳴らした。
もう片手で、ジャックの手を掴んでいる。


さぁと、良く知っている風が吹いて二人を連れ去っていってしまった。



私はしばらくソファに座って待っていたが戻ってくる気配はない。
冷蔵庫にご飯があるんだったっけ。

ジャックの言葉を思い出し、冷蔵庫を開けてみる。

言うほど何も、入って無い。

なんとなく、冷凍庫を開けてみた。