「どこまでもだよ。
どうしてかな、ベッドの中じゃあんなに素直になるのに……」

「キョウっ!」

余計なことは言わなくて結構!
慌てて手を伸ばし口を塞ごうとする私の手を掴み、キョウはとっておきのおもちゃを見つけた子供のようににやりと笑った。

「なぁに?
今すぐ戻って抱き合いたい?」

あ・の・ね!

偏頭痛がしてきたのは気のせいじゃないはず。
なんですか、この集団セクハラ!

ジャックなんて何を思い出したのか、うっすら笑っているじゃない!!

「もぉ、その話は結構よ。
私を魔界に連れて行かないってどういうこと?」

声を荒げる私に対して、キョウはどこまでも冷静で口許に微笑みさえ携えている。

「危ないから。それだけだよ」

「じゃあ、今からここで何をやるつもり?」

「I'll provide eternal life for it.(それに永遠の命を与える)」

私の質問に答えたのはキョウではなく神様だった。

それ。
神様の視線を辿れば、そこには間違いなくジャックが居た。

「……永遠?」

私は無意識のうちにeternal lifeと繰り返していた。
なんてぞっとする言葉なの。

明日死ぬのも嫌だけど、永遠に生きるなんて宣言されるのも辛い話だわよ。

それって、ある意味罰ゲームじゃない。
ねぇ。
散ることの無い命って……。