ねえ、アンナ。


きっと 僕の世界は、アンナがいるから回ってる。

新しい君に会いたくて、僕の世界は朝になる。
奥様の横で おすましする君を
甘い香りとともに眺めるため、昼になり、

君と過ごす 一日で最高のひとときを迎える。

ひとときの余韻は 夢の中までも僕を包んでくれて、
そうして ほら、また朝が来るんだよ。





アンナ。

君はひどく頑なで、時には 辛辣な皮肉屋で、
いろんなことを嫌ってた。

涙は 弱さだと言った。


人は そんな君を強いと褒めたけれど、
君の気持ちを 汲み上げなかっただけなんだ。

だから 僕は、君を抱きしめたんだよ。

白い手に触れて、強張った瞳を見つめて
君の顔中に 雨のように 流れ星のように
くちづけを落として


アンナが 女神さまみたいに
微笑むまで。