カーテンが大きく踊って、早川君の上まで広がると、不思議な空間ができる。

私と早川君を包む不思議な空間。


「常盤、カーテンどうにかしろ。」

先生の邪魔がまた入るのだけれども。

この一時が、私にとって至福だなんて誰にも言えない。

日差しが早川君の白い肌に当たるとキラキラして見えた。

眩しそうに一瞬目に力を入れると、目が覚める。

私は慌てて、教科書との見つめ合い。

横で欠伸をする早川君を、見たいけれど見れない、少し切ない。

私は授業中の隣で寝てる早川君しか知らないのだ。