案の定、紅の神速の突きが私を迎撃してきた。

その速度は、最早閃光にしか見えぬほど。

見てかわしていたのでは到底間に合わない。

紅の動きの先を読み、本能的に突きを回避する。

この読みが功を奏し、かすめる程度はするものの、私は致命傷を負う事なく紅に肉薄する!

「楽しませる!」

懐近くに接近されても、紅は動揺を見せない。

それどころか槍を腰溜めに構え。

「これならば!」

渾身の力を以って突き出す!

螺旋の動きも交えた、気合の乗った突き!

私は咄嗟に身をよじってかわすものの。

「ぐあっ!?」

その威力は凄まじく、魔槍の纏った風圧のみで私のブレザーがズタズタに引き裂かれた!