これで話すのが精一杯だった。


「それじゃあ…

好きだから付き合う

って言える様な佳菜になって。


好きな人を幸せにしたい

って思えるような佳菜になって?」




私は梨佳の言葉に
何も言えなかった。


「佳菜。梨佳は大丈夫。
梨佳の好きになった人だよ?

悠斗は必ず梨佳を迎えに来てくれる!…

って信じてるから...」



「そっか。梨佳が
好きになった人だもんね…

でも二人を邪魔する事は出来ない。

だから梨佳がこっちだって思った

答えを大吾に出して?」



「分かった。」




その日の空は...








とてつもなく綺麗で、


月と太陽が見つめ合ってる。



そう思った。


太陽は夕日で赤くなって、


月は満月で綺麗に

輝いてる。




誰にたとえてるんだろう...






そんな事も思ったり。




梨佳と私は夕日に照らされながら


3日分の話をした。



「梨佳、
大吾を断るの嫌だけど、
佳菜とも幸せになってほしい。

梨佳が断ったら佳菜は大吾と付き合う?」





「・・・・分からない」





一秒一秒が..


一瞬一瞬が..


なぜかこの瞬間。


私にはある事が生まれたのです。



なんて不思議なんだろう。
宝物なんてモノが
この世界にあるなんて。
大人になっていくうちに
分かるんだ・・







『身近にいる人ほど
自分を大切に想ってくれる人は
いない。』


教えてくれたのは
貴方でした。