あたしの目は歌ってる響にくぎづけになった…。



仕事響を初めて間近で見た…。



「ぬぁっ!?」

「やり直し~。早く終わらせてこっちおいで。」

「な、何で里佳チャン…。」

「はいはい、もう1回。」



あたしに気付いた響の歌が止まってしまった…。



これがレコーディング…。



歌い終わった響があたしの目の前に立つ…。



何だか泣きそう…。



「休憩入れる…よ~。」

「「はぁい。」」



響が動揺してるのがわかった。



照れたような嬉しいような…。



そんな緩い顔…。



「莉里待たせてるから俺は失礼。里佳、後迎えに来るから響といてね?」

「あっ、ありがとうございます!!」



皆出てった部屋にあたしと響だけ…。



急にドキドキした。



「何か…あったの?」

「な、何もない…。急に隼人さんが連れて来てくれて…。邪魔だったよね!?」

「うん…。邪魔。マジ動揺して声震えた…。」

「ごめん…。」



ポンッと頭に乗った大きな温かい手…。