ハッと気付いた時には既に遅し。



「あんたら夫婦な…の?」



目を丸くした留美さんにそう言われた。



最悪…。



「響のせいでバレたじゃん!!」

「黙れ里佳のくせに。」

「呼び捨てにすんなバカ!!」

「バカ!?頭わりぃのは里佳チャンだろーが!!」



ケンカしてる場合じゃないんだ…。



取り合えず…。



「「黙っててください!!」」



二人で頭を下げるしかないわけで…。



留美さんもトシ君もかなり理解がある…。



「言わないけどさ、ケンカすんなら出てきなさいよ。」



留美さんに追い出された。



帰りは無言。



久しぶりに里佳チャンの車を運転した。



無言だったせいかマンションに着いた時には眠ってしまってる里佳チャン…。



ムカつき過ぎてる俺はこのまま放置してやろうかと思った。



でも俺って優しい…。