ゆっくり目を開けると何がなんだかわからなかった…。



でも里佳チャンが俺の手を握って泣きながら寝てんだよな…。



身体が思うように動かなくて指先だけを必死に動かしてみた。



「ひび…き………。」

「里佳…。」



囁くくらいの声しか出ない…。



何だこれは…。



「響!!わかる!?あたし!!」

「里佳…チャン…。」



どうして泣いてんだよ…。



ってか俺、今まで何してたっけ…。



「響~!!もう起きないかと…。先生呼ばなきゃ!!」



先生!?



何の先生だよ…。



頭が着いて行かないうちに医者が来た…。



「わかりますか!?」

「はい…なにが?」

「事故にあって3ヶ月も目を覚まさなかったんですよ。」



3ヶ月…。



3ヶ月!?



事故ってなんだよ!!



「すいません…。わかんないです。」

「奇跡だ…。」



何が奇跡なんだよ…。