響の病室に着いてノックをすると遥君の声が聞こえた。



「里佳チャン…。」

「動いて平気なの?」

「俺は折れただけだから。陸斗は全く動けねぇけど。」

「そっか…。」



響に近付いてみた。



点滴されてるしボーズだし…。



顔は傷だらけだ…。



「早く起きてくんねぇと…。」

「うん…。」

「俺行くわ。」

「ん…。」



二人だけになった病室でそっと響の手に触れてみた。



暖かい…。



生きててよかった…。



逃げててごめんね…。



「響、もうお昼過ぎてるよ?起きないの?」



眠ってる響は何も語らない。



響の前で泣いちゃダメだ。



「響がいなきゃあたし何も出来ないよ…。」



何でもイイから目を開けてほしい…。



響があたしをほっとくなら浮気しちゃうからね…。



守るって言ったくせに…。