近付いて来た響に涙を拭いてもらった。



そのまま抱き上げられてソファに降ろされた。



「もう俺の事好きじゃねぇのかと思った。」

「そんなわけないじゃん!!」

「だって俺が他の女と仕事でキスしても妬かねぇじゃん…。」

「えっ!?」



まさか昨日の?



あれは悲しかったんだもん…。



妬いてないわけじゃないし…。



「それとも仕事なら何してもイイって事なの?」

「よくない…よくないもん…。超ヤダよ。あたし以外に触るのだけでもヤダもん!!」



ムリして大人になろうとしてもムリなんだ。



響には素直になんなきゃ…。



「別れてやる…。」

「えっ!?マジ言ってんの!?」

「ウソ…。でもそれくらいイヤなの。演技でもイヤ…。あたしの響だもん…。」

「ビビった…。別れるとかマジムリだから…。ってか、マジ…ごめんな?」



仕方ないんだよね、いくらあたしがイヤだって言っても…。