曲はそれなりに聞いたことがある曲なのに登来君の手にかかると登来君の曲に聞こえる…。



切ないメロディだからか何か泣きそう…。



「おはよ…。」

「あっ、響…。」

「すげぇだろ。」



うん。



登来君が音楽の神様みたいに見えちゃう…。



演奏が終わった時には勝手に涙が流れてた。



「惚れた?」

「ピアノにね?すっごいよかった~!!超凄い!!」



登来君を褒めたら響が拗ねた。



ムスッとしてる…。



「響の歌も最高だよ?」

「フォローすんなよ。惨めじゃん…。」

「本当だもん!!」

「はいはい…。」



うぅぅぅぅ~…。



怒ってるのかなぁ…。



「じゃあ俺帰って家で寝ま~す。世話になったな響。」

「もうくんなよ。」

「わかんな~い!!じゃあまたね里佳!!」



登来君がやっと帰った。



気まずい空気だ…。