【響】



ん~…。



イマイチ…。



「あのさ、そこんとこもっともう少しアクティブな感じで出来ねぇ?」

「アクティブの意味がわかんねぇんスけど。」

「…………貸して。こんな感じ。」



ダメだこいつ…。



才能ねぇくせに努力しねぇなら辞めちまえ!!



なんて口が裂けても言えねぇけど…。



「そんなに文句あんなら自分らでやったらイイんじゃないスかね?」

「はぁ~!?」

「ぶっちゃけ響さんのがうまいっしょ。俺降りますわ。」



何人目だこれで…。



プロ達に対して何かと注文が多い俺達は嫌われ者…。



「ふざけんなよ響~…。」

「あれで納得しろって方がおかしいだろ。どいつもこいつも根性ねぇくせにプライドだけ高くてイヤになる!!」

「もうギターは響でイイか…。」

「最高がっかり…。」



バンドじゃねぇよ俺ら…。



変わり探さなきゃ…。



「おい、生意気なガキ共、また辞めさせたのか?」

「勝手に辞めたの。俺はかな~りやんわり言った。」



はぁ~…。