バスケで全国に行った時も応援に来てくれたのはお兄ちゃん。



試合に負けて家に帰ったら1万円と置き手紙…。



『アリサの誕生日だから外食してくる。』



あたしの試合なんかよりアリサの誕生日。



あたしの授業参観よりアリサの授業参観。



あたしももう大人になって来たから諦めるって事を覚えた。



『あんたがいると空気が汚れる。その顔大嫌い。』



妹は相変わらずだった。



そして高校を出たあたしにお父さんの一言…。



『金は出すから出て行かないか?お前もそろそろ一人暮らししたいだろ?』



遠回しに出てけって事だった。



お兄ちゃんが結婚して家に戻るから…。



余計あたしが邪魔だった。



あたしが働いたお金で初めて親にプレゼントを買ったら『こんな安物いらない』そう言われた。



『里佳さ、いい加減気付けば?あんた邪魔なんだよ?あんたさえいなければ龍兄だって帰ってこれるんだからさ、早く出てけば?』



妹の一言であたしは家を出た。