誕生日もクリスマスもあたしだけ差別されて…。



唯一お兄ちゃんがあたしを影でかばってくれてた。



それから兄は大学の為に一人暮らし。



あたしがグレたのはその頃。



父は忙しくて家にあまり帰って来なくて、学校に喫煙がバレて親が呼び出された時に久しぶりに父の顔を見た。



『お前はどれだけ迷惑かければ気が済むんだ!!母さんが可哀相だと思わないのか!!アリサを見習え!!』



父親にもそう言われて…。



行き場がなくなったあたしを助けてくれたのはやっぱりお兄ちゃんだった。



大学を休んで駆け付けてくれて…。



『お前は悪くない。喫煙は悪いけどな!!』



お兄ちゃんの為にタバコも辞めて夜遊びもしなくなった。



妹もあたしを邪険に扱って…。



『里佳ってバカなのにこの家にいて恥ずかしくない?』



そんな言葉ばっかり言われた気がする…。