今は俺の里佳チャンだ。



しかも珍しくしてくれた…。



「やってくれるね響…。」

「拓海!?」

「俺も里佳にキスしたい。」



ムリに決まってんだろ。



てっ君に酒を頼んで里佳チャンの隣に座る拓海さんと乾杯した。



「考えてくれた?」

「あっ…。あたしはもう響のだから…。」

「里佳っぽくねぇ事言うなよ…。」

「あたしっぽくない?」

「前はそんな恥ずかしい事言わなかった。」



そりゃそうだ。



今の里佳チャンが本物だから。



「あたし今響と住んでるの…。」

「えっ!?あの部屋に?」

「違う。響の部屋。拓海はもう過去なの。」

「でも俺が浮気しなきゃ続いてた。」



それ痛い…。



カウンターくらった気分…。



「別れてくれてありがとね拓海さん。おかげで里佳チャンの弱みに付け込めた。」

「ははっ!!ってか往生際わりぃよな~!!でも忘れらんね…。」



切ない顔すんなよ…。