あたしは年に1回どころじゃなかったしな…。



滑れるだけ滑ってたし…。



でもやっぱり楽しくない…。



「ムリして笑うなリカリカ。」

「えっ?」

「欲しいものは欲しい。響はそう言う性格。行って来なよ。リズはハルチャンと滑るから~!!」



欲しいものは欲しい…。



響が前に言ってた気がする…。



「響!!」

「里佳チャン…。」

「やっぱり響はあたしの~!!滑りに行く!!」

「よし、じゃあ基本教えたから後は個人で。」



人の事考えてる余裕なんて本当はナイんだ…。



響は誰にも渡したくない。



「里佳チャン上手いな!!」

「見てたの?」

「見てた見てた。ちょっとかっけぇ~。」



自分の事で精一杯…。



さっきの不機嫌な響はどこへやら…。



その笑顔見てるだけで楽しい…。



「ごめんね?」

「何が?」

「あの子達にイヤな思いさせて…。」

「里佳チャンはまず自分の事を考えましょう。」



ですかね…。