「桜さん、今まで僕の彼女でいてくれてありがとう。」







だけど、彼女は僕と同じ立場にいるのに耐えていた。





僕はそんな彼女を羨ましかった。











「もぅ…桜さんは自由だよ。」











僕を縛りつけていたものは、





いつの間にか桜さんを苦しめていた。。。










「南葉くんのバカッ!」





桜さんは傘を落とし、僕に抱きついた。






「私は苦しくても、南葉くんと一緒にいたかったっっ!」







桜さんはギュッと僕を抱きしめる。









ホント、僕と桜さんは似てる。






僕は優しく桜さんの頭を撫でた。








「僕は桜さんを苦しめたくないよ。」





桜さんは泣きながら首を振る。









桜さん・・・。








「これから・・・僕の代わりに幸ちゃんのお見舞いに行ってあげて。」









「へ・・・・?」




桜さんはきょとんとして僕を見た。







「ね?僕からのお願い♪」






桜さんはうなずいた。



「南葉くんが言うのなら…。」






ありがと。






きっと幸ちゃんと桜さんは良い友達になると思うよ。










「じゃあ、僕は行くね。」





抱きついている桜さんを離し、僕は桜に手を振った。















僕はまた歩き続ける。。。