「じゃあまた夕方病室に行くね」
先に終わった莉巳ちゃんを見送る。
ふぅ~…
これで1人終了
残るは問題児…(?)
「お待たせしました~」
『お疲れ、結衣ちゃん』
稲葉さんは右手のギブスをさすっている。
「で、何…するんでしたっけ?」
そう言うと稲葉さんは大笑い。
「そんな笑わないでくださいよ~…」
恥ずかしくなって俯く。
だってホントに何するか忘れちゃったんだもん。
『しっかりしないとね、結衣ちゃん
次は左腕の筋トレかな?』
パチンと指を鳴らす私。
そうだった。
急いで棚からおもりを取り、それを稲葉さんに渡した。