ちょっちょっと…津川さん?!
なんでそこでまだケンカ腰なんですか?!
私の言う通りやめるんじゃないんですか…?
『ちぇっ』
と、後ろで舌打ちが聞こえた。
ゆっくり振り向くと腹筋を始めてる稲葉さんがいて。
『ん?どうしたの?』
私の視線に気づくとあの笑顔で微笑んだ。
「あ、いや…なんでもないです。
頑張って下さい」
それだけ言って私は津川さんのところへ向かう。
２人とも、大人なのに。
なんで…あんなにムキになれるんだろう。
『成田先生?何笑ってるのかな?
集中だよ、集中』
知らない間に頬が緩んでいたみたい。
津川さんに言われ気を引き締め直した。
