「すみません、津川先生。
もう…大丈夫です」
それから30分
私はいろんな思いを巡らせた。
答えはまだ、出ていないけど。
でも、大丈夫。
ぼーっとしたりしない。
これは仕事。
私ももう社会人なんだ。
ちゃんと、区別しなきゃ。
『あんな特別配偶、今日だけだよ。
明日からは…ってか今からちゃんと、仕事してね』
津川さんはそう言って笑った。
私ははい、と返事をしメモ帳とペンを握る。
メモ帳にはびっしりと文字が書かれている。
これは今日、津川さんに着いていて気づいたことがメモしてある。
頑張れ、私。
負けるな、私。
自分の中で気合いを入れ直し、患者さんに向き合った。