『俺も、思った。


同情なんてしないでくれ、って。

俺…同情なんてしてないからな』


よっしーはきっと私の何もかもをお見通しなんだ。



『リハビリ頑張って、早く復活しろ

ショックなのはお前だけじゃないんだぞ』


よっしーはそう言ってニコッと笑う。



『俺だってお前にそんな怪我させちゃったワケだし

これでも結構責任感じてるんだから。


それにエースがいなくなったバスケ部、
どうすればいいんだよ?

杏子だってきっと、
学校で授業受けながらお前のこと心配してるぞ?



だから結衣らしく笑え。


お医者さんは難しい手術じゃない、
そう言ったけど不安なんだろ?

そんなの俺だって不安になるよ

初めてのことだもん


でもさ、それで治るなら頑張れよ

手術してしっかりリハビリして
コートの上に戻って来い。


みんなも俺も杏子も待ってるから。

お前が笑ってバスケできるようになるまで待ってるから。


結衣、お前は独りじゃない

そうだろ?結衣…』


私は手の甲で涙を拭く。

そしてとびっきりの笑顔を浮かべた。


クヨクヨ悩んだって仕方がないんだ。

なっちゃったものはどうしようもない。


私は私らしく。