『んー…』
窓から射し込む光に目をこすった俺は身体を起こした。
いつのまにかまた幸せな眠りについていたようだ。
隣にはあどけない寝顔のあずが寝息をたてている。
『ふふっ…かわいい…』
一度素直になれたら、おかしなほどどんどん自分らしくなれた。
俺、あずと付き合うことになれたんだな。
時計を見ると10時を回っていた。
今日は学校も休みで、あずの両親も帰ってくるのが遅いだろうから
もう少しこうしてたいな。
俺が再び身体を横にすると、あずが小さく動いて目を開けた。
『ごめっ…起こした…?』
「ううん。…………おはよ。」
『おはよう。』
あずは俺の胸にくっついてくる。
俺があずを見つめると、あずも腕の中から俺を上目遣いで見る。
髪に少しだけ寝癖がついていて小さい子みたいだった。