「…私は…ずっと…た…孝之が好きなのに………。」






え…?


今、なんて??






俺は突然舞い降りた期待を膨らませた。



あずに詳しく聞こうとしたけど、泣きながら部屋から追い出されてしまい俺はモヤモヤした気持ちのまま家へ帰った。









あずは………俺を好きなの?


俺、期待してもいい…?






嬉しくなったり、悲しくなったりで不安定なまま朝を迎えた。









学校へ向かい、同じ教室であずと目が合う。


だけど、あずはいつものようにおはようすら言わなかった。






切ない瞳をして視線を窓の外へやる。





俺はあずの気持ちが分からないまま
そのままずっとあずの横顔を見つめていた。






「ねえっ!聞いてんの?」


隣にいる女子がぼーっとあずを眺める俺を阻止した。


『え…ああ、…ごめん。』



「だから、今度みんなでボーリング行くの…いつが空いてる…?」





俺は適当に答えてその場を逃れた。