あずは高校に入ってからますます綺麗になった。
背は前より少し伸びたくらいだけど俺からしてみればまだまだ小さい。
小柄で、本当に女の子って感じのオーラが放たれていた。
髪をくるくる巻くようになったり、化粧をするようになったり。
夏にはかなり短いショートパンツを履くし
小さい頃と違って色気が出てきた。
あず自身は意識していなくても、男の俺には困るくらいドキドキすることだらけだった。
大人っぽくなっても周りの女子とは何か違っていた。
周りの女子がどうって言うわけじゃないけど、あずには清潔感と落ち着きがあった。
俺は、誰よりもあずの近くにいたのにどんどんあずが遠ざかっていく気がして焦っていた。
焦れば焦るほど、あずと上手く話せなくて…
どんどん透が仲良くなっていく。
幼なじみの俺に対してあずはいつも変わらない態度で
それが嬉しい反面
恋愛対象ではないと言われているような寂しさも感じた。