深夜2時。
いつも寝るベッドと違うせいか目が覚めた。
腕の中で眠る彼女は、俺が本気で好きになったたった一人の幼なじみ。
永瀬 あず。
俺、相沢 孝之は幼いころからあずのことが好きだった。
だけど、中学生になった時くらいからあずはいきなり大人っぽくなって
俺はあずを直視できなくなった。
最初は幼なじみでずっと一緒にいたから
そんないきなりの変化を異常に気にしてしまうのだと思っていたけど
どうやら違うようだ。
他の女子とは違い、
あずは大人しいけれど綺麗で、普通に笑ったりはしゃいだりもするけれど授業を真面目に受けていたり…
どこか周りと違うんだ。
俺はあずを目で追ってしまいそうになるのを必死で隠した。
この気持ちを恋だと知りながらも不器用な俺はどうしていいかわからなくて
わざとあずを避けるようにしていた。