「ちょっ…あず……どうしたんだよ?」




私に唖然としながらも、クッションを投げつけてもビクともせずに座る孝之がもっともっと愛しい。





『…私は…ずっと…た…孝之が好きなのに………。』







悔しいよ。

魅力のない自分が。




こんなに泣きながら言わなくたって、孝之の周りにいる女の子はみんな美人で色気があってそれだけで孝之に近づけるのに


私はこんなに言っても届かない。






「あず………?」



孝之が立ち上がりこっちに近づいてこようとしたので、私は詳しく言ってフラれるのが怖くて

孝之の身体を押した。







『…もう…帰って。……孝之なんか…もう知らないもん。好きじゃないもん。』






なに言ってんだろ、私。

孝之もきっとわけわかんないって思ってる。


帰って、なんて言っちゃって



部屋に無理やり入れたの自分じゃん。







だけど私は冷静になれなくて

孝之を部屋が追い出しドアを閉めた。





もう…いいの。