鋭い目…。
目があって、そらしたいのにそらすことができなかった。
そして、私はそのまま硬直しその場に立ったまま固まった。
「なに?」
声を掛けられて、やっと我に返った。
「別に…。」
私は、そう言って教卓の下に入っている日誌を出して黙ったまま書き出した。
早く書き終えて、帰りたかった。
なんとなく、気になり相手の方をチラ見する。
ずっと外を見たままだ。
「え…。」
夕日のせいなのかな…?
相手の目が少し、充血しているように見えた。
そして、唇の横からは血が出ているように見える。