静香ちゃんは意外と走るのが速い 



「静香ちゃん!」



人気のない廊下で静香ちゃんが止まった 





静香ちゃんがゆっくり振り替える



「…紫音も詩乃舞も食堂にいた女子生徒の視線、気付きませんでした?」



腰に手をつき、ため息をはく 



「はぁぁ…食堂の女子生徒、皆私達の事睨んでいたのですよ?」



そ、そうなんだ 



「…まあ、相手が結野宮さん達だしなぁ」



「お兄ちゃんがどうかしたの?」



私が問うと、詩乃舞ちゃんは人差し指で私のおでこを小突きながら



「こんの馬鹿紫音!結野宮さん達はモテるから、私達みたいな1年生が結野宮さん達と喋ってるのが皆気にくわないんだよ」



「…成る程」