「俺達 別れよう。」

その言葉を聞いた瞬間回りの
音や色が一瞬消えた気がした。

「どうして…友達をとるの?」
私は圭に抱きついてドンドン叩いた。

「ううん 紗織の為なんだ。」
「やだよ…そっちからこくってきたじゃん。
私最初は仕方なくOKしたんだよ。
でも今は…」

私が言いかけると圭は私の口を手で
抑えた。

「それ以上は言わないで。俺の気持ち
揺らいじゃうから。」

ぼろぼろとあふれる涙は
拭いても拭いてもまた溢れてきた。

「最後にキスして」

「いいよ」

圭は私をしっかりと抱いてまたあの日の
ように何度もキスをしてくれた。

でも私の心は全然満たされなかった。

「も…いいよ」

「分かった。御免ね。」

そういって圭は私の部屋を早々と
出て行った。


最 低だよ

こんなの私らしくないじゃん

こんなに好きにさせといて。

いまさら何よ