意を決して携帯番号に電話をかけた。

プルルルル プルルルルル

圭は5回目のコールでやっと電話に
出た。

「もしもし 紗織ですけど。」
「ああ。何?」

わりと普通に圭は言った。

「話したい事あるの。
今から会える?」
「別にいいけど。俺が紗織の家に
行くね。」

少しだけ安心している自分が居た。
また戻れるんだよ。きっと。

ピンポーン

「あ、圭どうぞー」

私はのりのりで圭を部屋に入れた。

「なんか食べる?」
「や いい」

圭の声はとても暗かった。