次の日また食堂で圭を見かけた。
圭は私に夢中なはずだもん

話しかけたらうれしそうに寄ってくる。


「圭 あのね」

私が言うと圭は知らないふりをして
友達とはしゃぎながら過ぎていった。

「ちょ 今のなに?」

彩乃が圭の袖を引っ張った。
圭は黙り込んだ。

「彩乃いいよ。
圭御免 いっていいよ。」

私がいうと彩乃は圭の袖を
放した。

「全部あいつのせいだから。」

私はひとりで食事をとる拓を横目で
思いっきりにらみつけた。

「ねっ圭の番号とメアド」

帰り道に彩乃は一枚の紙を渡してくれた。

「え…?」

「何があったか分からないけど。
元気出して。」

彩乃はガッツポーズをした。

「ありがと…」