お母さんが死んでから。


一人がダメになってしまった。


それに。


理由はほかにもある。


龍矢がたくさん私を、愛してくれてるから。


一人はイヤだけど。


だからって一緒に居るのが誰でもいいわけじゃない。


「お前の隣にいるのは、俺じゃなきゃだめだろ?」


龍矢が私の心を見透かしたように言った。


「龍矢、好き。」


「知ってる。」


また、知ってるってだけ。


その代り。


キスが下りてくる。


「熱が下がったら、夕食を食べに行こう。」