「はい。」


龍矢の肩に腕を回して、歩き始めた。


「きゃっ。」


人がいなくなったところで、抱きあげられた。


「まったく。あの球は取れないだろ。」


「だって、あれ落としたら負けだったし。」


「どーせ負ける相手だったんだ。」


「そんな言い方しなくてもいいでしょ?一生懸命やったんだから。」


「怪我するまでやるな。お前は加減というものを知らないのか。」


「そんなに怒らなくていいでしょ?もう、下ろしてよ。」


「静にしてろ。」


「歩けるってば。」


「うるさい。」


「んっ。」


キスで口をふさがれた。