夏休みになった。


龍矢は相変わらず、長期休みになると仕事に没頭。


私は龍矢が帰ってくるまで、家に一人。


そりゃー由衣と遊んだりしてるけど。


でもさ、学校では毎日龍矢の顔見てたし。


やっぱさみしいじゃん。


でも、こんなこと。


絶対、龍矢には言わないんだ。


だって、からかわれるに決まってるもん。


「美和様、起きてください。」


「んっ・・・」


そうだ。


龍矢、いないんだった。


「大会に遅れてしまします。」


その声に、はっと起き上った。