さっきから、りょー君に話しかけるたび。


龍矢の視線が痛かった。


別にいいじゃん。


話しかけるくらい。


龍矢は私を人がいないところまで、連れて行った。


「なに?」


「ムカつくんだよ。お前があいつに話しかけるの。」


「なっ、話かけるくらいいいでしょ?」


「お前、とられた感じするんだよ。」


「えっ?」


龍矢の顔は、真っ赤だった。


「なんでもない。忘れろ。」


忘れろって。


もう聞いちゃったよ。


「もしかして、しっ・・」