たぶん、みんなは気づいてないけど。


龍矢今。


ものすごく、怒ってる。


「それでは、前回の復習をします。教科書開いて。」


りょー君は、私の隣の空いてる席だった。


「みーちゃん、教科書見せて。」


「あっ、うん。」


机をつけるようにして、一緒に授業を受けた。


龍矢がこっちを見るたびに。


痛いくらいの視線を感じる。


「なぁ、みーちゃん今、彼氏いるの?」


「えっ?りょー君?」


「いないなら、俺が第一候補な。」


そう言って、りょー君がにっこり笑った。


「立花さん!」