そう言って、手を差し出した。


「手、握りたかったんだろ?」


「違うもん。」


そう言いながらも、手を握ってしまう私。


龍矢は満足そうに笑った。


「あいつのキスの感想は?」


「わかんないわよ。一瞬だったし。」


「じゃあ、俺のは?」


「えっ?」


「俺のキスは?」


「・・・ドキドキする。」


「もっとドキドキさせてやろうか?」


「へっ?きゃっ、ちょっと・・・」


いきなり抱っこされて、柱の誰も見えないところに連れてかれた。


「りゅう・・・」